蛍雪の功の意味は「苦労して成功すること」
意味:苦労し勉強した成果。 出典:デイリーコンサイス国語辞典
「蛍雪の功」という言葉は、「苦労して学問を学び、その成果を出すこと」を意味する故事成語で、読み方は「けいせつのこう」です。
この成語は、中国の古代の物語に由来し、困難な状況でも勉学や努力を続け、その結果成功を収めることを象徴しています。
「蛍雪の功」の例文を小学生・中学生向けにも紹介!
ここでは、「蛍雪の功」の例文をご紹介します。
「蛍雪の功」の使い方
「蛍雪の功」は、苦労して勉学・仕事・練習に励んだ成果を表す言葉として使われます。
たとえば、長期間の努力が実を結んだ時や、困難を乗り越えて成功した時に使われます。
次のような文章で使用します。
- 彼の努力はまさに「蛍雪の功」であり、見事に超難関大学に合格した。
- 長い間の勉強の成果が出て希望大学に合格した時は、「蛍雪の功」を感じる瞬間であり本当に嬉しかった。
繋がる言葉としては、
- 「蛍雪の功」成って見事成功する
- 「蛍雪の功」が現われて・・・
- 「蛍雪の功」を積んで・・・
があります。
「蛍雪の功」の類義語
「蛍雪の功」と同じような意味を持つ言葉・類義語には、次のようなものがあります。
類義語 | 意味 | 例文 |
刻苦勉励(こっくべんれい) | 苦労しながら努力すること。 |
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積小成大(せきしょうせいだい) | 小さな努力を積み重ねて大きな成果を得ること。 |
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故事成語「蛍雪の功」の由来を中学生にもわかるように解説
「蛍雪の功」という故事成語は、古代中国の故事に由来しています。
その起源は、東晋時代(西暦317年から420年)に遡ります。
この時代に活躍した車胤(しゃいん)と孫康(そんこう)という二人の青年が主人公です。
車胤と孫康の物語
車胤と孫康はともに貧しく、灯火に必要な油を買う余裕がありませんでした。
それでも彼らは学問に励むために工夫しました。
車胤は夏の夜に蛍を集め、袋に入れてその光で勉強しました。
一方、孫康は冬の夜に窓辺に座り、雪の反射光を明りに利用して書物を読み込みました。
彼らは困難を乗り越え、その努力が実り、最終的に高級官僚としての地位に就きました。
車胤は尚書郎(しょうしょろう)、孫康は御史大夫(ぎょしたいふ)という役職に昇進しました。
この二人の苦労と努力が「蛍雪の功」として後世に称えられることになります。
書物「蒙求(もうぎゅう)」への収録
この物語は、唐代(618年から907年)に編纂された教育書である「蒙求」に収録されました。
この書は、当時の児童が学ぶ漢文の入門教材として広く使われ、その後日本にも伝わりました。
日本でも平安時代以降、学問の基礎を学ぶ教材として重宝されました。
また、「蛍雪の功」という言葉は、「蛍の光」とも深い関わりがあります。
日本の卒業式や文化祭などで歌われる「蛍の光」の歌詞には、「蛍の光 窓の雪」という一節があります。
これは、車胤と孫康の物語を基にしたものであり、苦労と努力を共にした仲間たちとの絆を歌ったものです。
「蛍雪の功」に関するQ&A
・「蛍雪の功」の対義語は?
・「蛍雪の功」を英語で言うと?
「蛍雪の功」に関するよくある疑問は上記の通りです。
ここからそれぞれの疑問について詳しく解説していきます。
「蛍雪の功」の対義語は?
「蛍雪の功」の対義語としては、「怠惰(たいだ)」や「不精(ぶしょう)」といった言葉が考えられます。
これらの言葉は、努力を怠ることや勤勉さの反対を意味します。
「蛍雪の功」を英語で言うと?
「蛍雪の功」を英語で表現する場合、次のようなフレーズが適しています。
- The fruits of diligent study:勤勉な勉強の成果
- Success through hard work and perseverance:努力と忍耐を通じた成功
- The rewards of persistent effort:持続的な努力の報酬
まとめ:「蛍雪の功」の意味を理解しよう
「蛍雪の功」とは、苦労して学問・仕事・練習に励み、その結果として成功を収めることを意味する故事成語です。
この言葉は、中国の古代の物語に由来し、どんなに困難な状況でも努力を続けることで成果を得ることができるという教訓を含んでいます。
現代においても、「蛍雪の功」は努力の大切さとその結果としての成功を象徴する言葉として、多くの人々に教訓を与え続けています。
成功の陰には、表には見えない努力の積み重ねがあります。
私たちも、日々の小さな努力の積み重ねを怠らず、自分の夢や目標に向かって突き進んでいきたいものですね!